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試聴
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いずれにせよ 「南部民謡」や「古今集」は ドビュッシーやラベルへの 私の若い日のオマージュなのである。 松平頼則 |
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『朧月夜』 『La Grace』など、オペラ『源氏物語』周辺から発芽した近年の作品には、決して無意味な気張りをもたず、一つの声が旋律をたどりながら揺れ動くそのストイックな線が、あた かも影をピアノに落とし、エコーのように残響していく、そんなさまを聴き取ることが出来る。それはまさに、音といううつろっていくも のへの、松平さんなりの流儀=思想によるアプローチにほかならない。 こうした松平さんの、時期を隔てた作品を、奈良ゆみさんは同じ声で演じ分けられている。書法、唄法ともにかなりことなったているこ うした作品をひとりの歌手=ヴォイス・パフォーマーがアプローチすることによって、作曲家のうちにある連続性と変化とが明瞭に浮き彫 りにされることは確かだ。 |
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小
沼純一
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